中小企業診断士試験に最短で合格するための勉強時間はどの位なの?
働きながら中小企業診断士の資格取得を目指したいという方は、最短で何時間くらい勉強すればいいのかを最初につかむ必要があります。
結論を先に書くと、中小企業診断士試験の最短合格を目指す勉強時間の目安は、1,000時間とされています。
この1,000時間の勉強時間を1次試験や2次試験対策、受験科目にどのように振り分けてiいくといいのかなどを以下に紹介します。
●中小企業診断士の最短合格を目指す勉強時間は、1000時間程度
中小企業診断試験を最短で合格するための勉強時間は、1次試験・2次試験対策を合わせて1,000時間程度とされています。
(出典:LEC東京リーガルマインド:中小企業診断士)
この時間はあくまで目安の時間で、これから学ぶ方が仕事でどんな分野を経験してきたかでもかなり異なってきます。
例えば、会社の経理部門にいた方は試験科目の「財務・会計」は、そんなに勉強しなくても理解できると思われますし、IT系の仕事をしてきた方は「経営情報システム」は分かりやすい科目ということができます。
目安の1,000時間は、中小企業診断士試験にチャレンジしようとして大きな学習計画を立てるときに役立ってきます。
1年間に1,000時間勉強するとすると、1年は52週あるので1年で一発合格を目指すには、週20時間の勉強が必要になってきます。
自宅で勉強すると仮定すると、通勤時間が長い方は平日に自宅で勉強できるのはせいぜい1時間、残り15時間を土日などの休日にこなすとなるとかなりハードなスケジュールになることが分かります。
それで、通勤時間にも1時間は学習するとすると平日は10時間確保できるので、残り10時間を土日などの休日になんとかこなせそうになることが分かってきます。
それでも、仕事が忙しいので休日が思うように取れないという方は、2年計画で合格を
目指す方法もあります。
LEC東京リーガルマインドで勉強した中小企業診断士受験生のデータによると、合格に要した学習年数は次のようになります。
・1年以内:27%
・2年以内:21%
・~3年:21%
・~4年:13%
・~5年:15%
一年以内の一発合格は、27%。
2~3年で合格した方は42%です。
以上からも、中小企業診断士の学習範囲は広いので、好むと好まざるに関係なく長期的なしっかりした学習計画が必要といえます。
●中小企業診断士1次試験のための科目別勉強時間は?
中小企業診断士試験に合格するための勉強時間の目安を1,000時間に設定すると、1次試験対策と2次試験対策とにどのように振り分けるといいのかをみていきましょう。
振り分ける時間についても、勉強する人のバックグランドと関係してくるのでいろいろパターンがあるとは思いますが、一つの標準的な目安として次のように振り分けるといいと思います。
・1次試験対策にかける勉強時間:800時間
・2次試験対策にかける勉強時間:200時間
<1次試験の科目別勉強時間>
1次試験対策にかける勉強時間を800時間と設定した場合、各科目にどの位時間をかけたらいいのかを紹介します。
効率的・効果的な時間配分は、800時間を7科目に均等に割り振るのではなく、重要な科目にウエイトをつけ時間を多目に取ることです。
・理解が中心の科目は重いウエイトで時間を多めに
「経済学・経済政策」、「財務・会計」、「企業経営理論」は、暗記が中心の科目ではなく問題を解くには理解を深めておいて、応用することなので重いウエイトにして多目に勉強します。
・暗記が中心の科目は軽いウエイトで時間を少なめに
「運営管理」、「経営法務」、「経営情報システム」、「中小企業経営・中小企業政策」は暗記が中心の科目なので、やや軽いウエイトにして試験が近い期間になったら集中的に勉強します。
・2次試験に関係する科目はウエイトをかけ時間をやや多めに
2次試験に関係してくる科目の「企業経営理論」、「財務・会計」、「運営管理」、「経営情報システム」は、2次試験を意識しながら勉強する時間をやや多めに取ります。
2次試験を意識するということは、実際にコンサルティングをするときに理解したことをどうあてはめて助言できるかを考えながら学ぶということです。
以上より、各科目の時間配分を考えると下表のようになります。
1次試験科目 | 勉強時間 | 2次試験との関係 |
経済学・経済政策 | 150時間 | 関連なし |
財務・会計 | 200時間 | ◎、事例Ⅳ財務・会計 |
企業経営理論 | 200時間 | ◎、事例Ⅰ組織・人事 |
運営管理 | 100時間 | 〇、事例Ⅱマーケティング・流通、事例Ⅲ生産・技術 |
経営法務 | 50時間 | 関連なし |
経営情報システム | 50時間 | △やや関連あり |
中小企業経営・中小企業政策 | 50時間 | 関連なし |
1次試験の科目別の勉強時間をどのように計画したらいいのか分からないという方は、参考にしてみてください。
もちろん、人によっては得意な科目や苦手な科目もありますので、自分の事情に合わせて時間配分を考えるとよいと思います。
●中小企業診断士2次試験のための勉強時間の目安
中小企業診断士2次試験対策のための勉強時間の目安は、200時間です。
2次試験では次の4つの事例に関して、診断・助言が求められます。
・事例1:組織・人事を中心とした経営戦略に関する事例
・事例2:マーケティング・流通を中心とした経営戦略に関する事例
・事例3:生産・技術を中心とした経営戦略に関する事例
・事例4:財務・会計を中心とした経営戦略に関する事例
2次試験では、1次試験で学んだ知識を使って事例として示された企業を診断・助言する内容なので、必ずしも学習時間に比例して得点が伸びるということではありません。
特に事例1~事例3は正解がなく、模範解答も公表されません。
論旨が求める意図に合っていればAプランでもBプランでも正確になる性質の設問となっています。
なので、基本的には各事例とも均等割りの50時間を目安に勉強するようにします。
だだ、事例4だけは計算問題で1だけの正解がありますので、1次試験の延長として確実に得点できますので、若干時間を増やすべきです。
以上より、時間配分を考えると下表のようになります。
科目 | 勉強時間 |
事例1(組織・人事) | 45時間 |
事例2(マーケティング・流通) | 45時間 |
事例3(生産・技術) | 45時間 |
事例4(財務・会計) | 65時間 |
2次試験対策の勉強としては、過去問を重視して事例の答案作成を練習することです。
過去問を一つ答案作成して、その後内容をふり返るには3時間程度かかります。
先ず、過去問を実際の試験と同じように80分で答案を作成し、残り100分を解説を読みながらどこができないのかなどを整理しながら勉強します。
1事例につき15問、4事例の合計で全部で40事例を解くと段々答案作成の要領が分かってきます。
●通信講座を使った場合の勉強時間を検証
中小企業診断士試験の勉強を独学でするとなると、1次試験・2次試験の合格率・難易度を調査したり、試験科目の勉強時間を調査して学習計画を作成しなければなりません。
そんな方のためにも、この記事は役立つものと思いますが、通信講座を利用するとこの辺が十分考慮されている学習計画(カリキュラム)が確立されていますので、自分で組む計画よりもより確度が高く、スピーディで効率的に勉強することができます。
このサイトでおすすめしている中小企業診断士通信講座「診断士ゼミナール」が準備している学習計画ではどの位の勉強時間を設定しているのか、ご説明します。
【診断士ゼミナール】
・1次試験
<INTPUT>
・基礎講座(7科目):全51回
・補習講座(7科目):全11回
・直前講座(7科目):3.5回
<OUTPUT>
・問題演習講座(7科目):全13回
・過去問題集(各科目):5年分
・2次試験
・基礎講座:全5回
・基礎講座(事例Ⅰ~Ⅳ):全13回
以上の講座カリキュラムに対して、診断士ゼミナールでは次のような学習時間を設定しています。
・講義:約270時間+復習:180時間+問題演習;300時間=750時間
さらに、動画講義の再生を1.5倍速にすると、約270時間が約180時間と短縮され合計時間が660時間となってしまいます。
講義動画を等倍速で再生したとしても、750時間で一通り全範囲をカバーして学べるわけですから、目安として総学習時間を1,000時間と見積もっているとかなり余裕です。
残り250時間を良く理解ができなかったところや苦手なところに注力することができる ので、効率的に学べます。
初めて学ぶ範囲をいろいろ調べて学習の時間配分を自分で見積もり、実行に移すには結構手間もかかり、確度も鈍りがちになりますが、通信講座を選ぶとそんな心配は不要です。
いきなり、最適に設計された学習計画に沿って学習すればいいので、安心してスピーディに進めることができます。
中小企業診断士試験の勉強時間が分からないという方は、是非通信講座を使って勉強することをおすすめします。
・通信講座「診断士ゼミナール」については、こちらの記事が参考になります。
cyushokigyoshindanshi.hatenablog.com
●中小企業診断士試験に合格するための勉強時間まとめ
★中小企業診断士試験の目安の勉強時間は1次・2次合わせて1,000時間
★1次試験と2次試験対策の振り分けはそれぞれ800時間と200時間
★理解が中心の科目は多めに時間をかける(経済学・経済政策、財務・会計、企業経営理論)
★中小企業診断士の通信講座を利用すると悩むことなく勉強時間が配分できる!